タイの仏教大学について

Buddhist University

タイには仏教大学と名のつく大学が2校あります。チュラロンコン仏教大学とモンクット仏教大学です。両校とも僧侶のための教育機関が前身です。


チュラロンコン仏教大学は1888年に僧侶の高等教育機関としてワットマハタート(王宮前広場向かい)に設立されました。当初は仏教のみのカリキュラムでしたが、次代の要請もあり、地方の教育向上に寄与するため、教育学などの科目の拡充もされ、1947年、大学に昇格しました。一方モンクット仏教大学は1892年に同じく僧侶の高等学術機関としてワットボンニウェート(カオサン近く)に設立されました。こちらも数度カリキュラムの拡充を行い、1946年、大学に昇格しました。


タイ仏教にはマハニカイ派とタマユット派の2つのグループがあり、マハニカイ派の方が多数派です。タマユット派は19世紀の初めにワット・ボーンニウェートの僧侶であったラマ4世(モンクット王)が、仏典に則ったより厳しい戒の実践を目指して興した派です。チュラロンコン仏教大学がマハニカイ派の大学、モンクット仏教大学がタマユット派の大学です。しかし両者は対立しているわけではありません。


ラマ4世は西洋列強の東南アジアに対する文化的政治的脅威に対して、タイの精神的安定には、仏教もより教義的合理性を求めるべきだとして、キリスト教宣教師にタイ国内のキリスト教布教を認める代わりに、自らの家庭教師をさせて西洋の最新事情を学ぶ一方で、仏教に関する多数の学術書を著述され、特にパーリ語文法に関する著述が有名で現在でもテキストとして使われています。


双方の大学とも当時は僧侶向けとして設立された大学でしたが、現在は一般向けコースやインターナショナルコース(英語による授業)も開設され、より仏教を学ぶ門戸を広げるとともに、国際化と仏教の学術センターの地位を確立しようと、さまざまな学術会議も行われています。学生もタイ人だけでなく周辺国のラオス、カンボジア、遠くはインドやバングラデシュ、スリランカ、ロシア、ヨーロッパからの留学生もいて国際色豊かです。


チュラロンコン仏教大学は、アユタヤ県ワンノイ郡に新キャンパスを建設しました。一方のモンクット仏教大学もナコンパトム県サラヤに新キャンパスを建設中です。


興味のある方は、日本語の仏典もわずかですがありますので、大学の図書館を覗いてみてはいかがですか。


各大学の開設学部です。


チュラロンコン仏教大学


チュラロンコン仏教大学 大学院、仏教学部、教育学部、人文学部、社会学部、インターナショナルコース

(地方キャンパス 10ヶ所)


モンクット仏教大学


モンクット仏教大学 大学院、仏教学部、人文学部(日本語学科もあります)、社会学部、教育学部

(地方キャンパス 6ヶ所)