2025.04.30

タイ進出

タイ進出している日系企業一覧|業種別の代表例と最新動向まとめ

タイには現在、JETROバンコク事務所の調査で約5,500社、バンコク日本人商工会議所(JCC)への登録企業が約1,700社存在すると言われています。さらに、パーソネルコンサルタント社が把握している在タイ日系企業リストには9,000社が登録されており、同社が運営するレンタルオフィスにも常時80社以上の入居があります。

製造業から小売、飲食、教育、エンタメに至るまで、日本の技術・サービス・文化はタイ社会に深く根付いています。
本記事では、「タイに進出している日系企業」を業種別に整理し、代表的な企業名とともにその特徴や取り組みを解説します。
タイ進出を検討している方や市場動向を知りたい方にとって、参考になる内容です。

タイの自動車産業で活躍する日系企業

・トヨタ自動車(Toyota Motor Thailand
・本田技研工業(Honda Automobile Thailand
・いすゞ自動車(Isuzu Motors Co., Thailand
・日産自動車(Nissan Motor Thailand
・矢崎総業(Yazaki Corporation Thailand
・住友電装(Sumitomo Electric Wiring SystemsThailand
・デンソー (Denso Thailand)

タイは「アジアのデトロイト」と呼ばれるほど自動車産業が発達しており、日系メーカーの多くが製造拠点を構えています。矢崎総業は配線システムの大手として5万人以上を雇用しており、トヨタやホンダは東南アジア輸出拠点としての役割も担っています。

タイに工場を持つ日系家電メーカー

・パナソニック(Panasonic Thailand
・日立製作所(Hitachi Industrial Technology Thailand
・三菱電機(Mitsubishi Electric Consumer Products Thailand
・シャープ(Sharp Appliances Thailand

バンコク近郊には日系家電メーカーの工場が集積しており、ASEAN地域への輸出拠点としての役割を果たしています。省エネ製品や冷蔵庫・エアコンなどの生産が中心です。

タイで信頼される日系の機械・産業機器メーカー

・牧野フライス製作所(Makino Thailand
・オークマ(Okuma Techno (Thailand)
・ファナック(FANUC (Thailand)
・コマツ(Bangkok Komatsu Sales

精密機械、金属加工、産業用ロボットといった分野で、日本の技術力が信頼されています。機械部品や自動化設備を導入する企業からの需要も高く、日系サプライヤーが多数展開しています。

タイ進出の日系ゼネコン・建設会社

・大林組(Thai Obayashi Corporation
・清水建設(Shimizu Corporation (Thailand)
・竹中工務店(Takenaka Corporation (Thailand)
・前田建設工業(Thai Maeda Corporation

日系ゼネコンは、耐震・防音・省エネ設計を得意とし、タイ国内の大規模施設・日系工場の設計施工を数多く手掛けています。
2025年の地震時にも、大林組設計の施設の耐震性が注目されました。

タイの製造業を支える日系パッケージ企業

・レンゴー(Thai Containers Group
・王子ホールディングス(OJI Paper Thailand
・大日本印刷(Dai Nippon Printing (Thailand)
・東洋製罐グループ(Toyo Seikan (Thailand))

製造業が集積するタイでは、梱包資材の需要も高く、日系の紙器・パッケージ企業が多数進出しています。

タイで展開する日系旅行会社・ホテル

・HISタイランド(HIS Thailand
JTB タイランド(JTB Thailand
・日本旅行バンコク支店(NIPPON TRAVEL AGENCY THAILAND OFFICE
・ホテルオークラ プレステージバンコク(Hotel Okura Prestige Bangkok
・ソラリア西鉄ホテルバンコク(Solaria Nishitetsu Hotel Bangkok
・ホテルニッコーバンコク(Hotel Nikko Bangkok
・ホテルJALcityバンコク(Hotel JAL City Bangkok
・相鉄グランドフレッサバンコク(Sotetsu Grand Fresa Bangkok

 

日本人観光客向けのサービスはもちろん、タイ人富裕層向けの上質な接客・旅館スタイルも受け入れられつつあります。

タイの物流業界に進出する日系企業

・日本通運(Nippon Express Logistics (Thailand)
・ヤマト運輸(Yamato Unyu Thailand
・センコー(SENKO Thailand
・近鉄エクスプレス(Kintetsu World Express Thailand
・鈴与 (Suzuyo Thailand)
・株式会社日新 (Siam Nistrans

日系メーカーのタイ拠点を支える国際輸送・倉庫・通関手配などをトータルで提供しており、港湾・空港周辺に拠点を持つ企業が多いです。

タイで人気の日系飲食チェーン

・CoCo壱番屋(ICHIBANYA MIDWEST ASIA CO., LTD./Tana Group International Co., Ltd.によるフランチャイズ
・スシロー(Sushiro GH (Thailand) Ltd.
・やよい軒(MK Interfood Co., Ltd.によるフランチャイズ
・8番らーめん(Thai – Hachiban Co., Ltd.
・吉野家(Central Groupによるフランチャイズ
・博多一風堂(FOODXCITE COMPANY LIMITEDとのライセンス契約)

日系飲食チェーンは、手頃な価格と安心感ある味で広く支持され、ショッピングモール内を中心に多店舗展開しています。

タイで展開する日系食品メーカー

・味の素(Ajinomoto Thailand
・日清食品(Nissin Thailand
・キユーピー(Kewpie Thailand
・ハウス食品(House Osotspa Foods

日清はタイ人向けに「トムヤムクン味」などローカルテイストのカップ麺を展開し、味の素は調味料市場でトップブランドの地位を確立しています。

タイの都市部で人気の日系小売ブランド

・ユニクロ(UNIQLO Thailand
・無印良品(MUJI Thailand
・ダイソー(DAISO Thailand
・イオン(AEON Thailand
・三越伊勢丹(Mitsukoshi Isetan Thailand)
・ニトリ(Nitori Thailand
・マツモトキヨシ(CENTRAL & MATSUMOTO KIYOSHI

 

日系小売企業は、高品質と合理的な価格で、タイの都市部中間層に人気を博しています。

タイの電力・インフラに関わる日系企業

・東京電力ホールディングス(TEPCO Energy Partner International (Thailand)
・三井エネルギー資源開発(
Siam Moeco Ltd)
・大阪ガスタイランド (Osaka Gas Thailand)
・関西電力 (Kansai Energy Solutions (Thailand) Co., Ltd.
・日本貨物鉄道株式会社 バンコク駐在員事務所(Japan Freight Railway Company, Bangkok Representative Office)
・首都高速道路 (Shutoko International Thailand)

発電事業への投資や電力技術支援を通じて、タイのインフラ整備や脱炭素政策にも貢献しています。

タイ市場で活動する日系商社

・三菱商事(Mitsubishi Company (Thailand) / Thai-MC)​
・伊藤忠商事(​ITOCHU (Thailand)  / ITOCHU Enterprise (Thailand)
・住友商事(Sumitomo Corporation Thailand
三井物産(Mitsui & Co. (Thailand))
・丸紅(Marubeni Thailand)

タイ国内での卸売、資源取引、インフラ開発、流通と幅広い分野で活動し、現地法人の数も多く存在します。

タイに広がる日本のアニメ・ゲーム・娯楽ビジネス

・カラオケまねきねこ (Manekineko Thailand
・アニメイト (AnimateBKK)
めいどりーみんタイランドMBK店
・芸能事務所「LDH」とタイGMM Musicとの合弁会社(G&LDH
・KADOKAWA Amarin(角川書店×タイ出版社の合弁

アニメ、ゲーム、キャラクター関連事業を通じて、若年層を中心に日本文化を浸透させています。

タイ国内の日系教育機関・日本語教育

・JASSO(JASSO Japan Educational Information Center, Bangkok
・泰日経済技術振興協会付属語学学校(School of Language and Culture, Technology Promotion Association (Thailand-Japan)
・泰日工業大学(Thai-Nichi Insitute of Technology
・タイ早稲田日本語学校(WASEDA EDUCATION (THAILAND)
駿台バンコク校 
・上智大学 (SOPHIA GLOBAL EDUCATION&DISCOVERY

日系教育機関は、駐在員の子どもたちの教育だけでなく、タイ人学生への日本語・日本式教育の普及にも貢献しています。

タイ進出を支える日系の税務・法務専門家

西村あさひ法律事務所(SCL Nishimura & Asahi Limited
・長島・大野・常松法律事務所(Nagashima Ohno & Tsunematsu (Thailand))
・アンダーソン・毛利・友常法律事務所 (Anderson Mori & Tomotsune (Thailand))
・森・濱田松本法律事務所(Chandler Mori Hamada Limited)
・TMI総合法律事務所 (TMI ASSOCIATES (THAILAND))

進出時の法人設立、税務調整、移転価格対応などで、日本本社とタイ法人の橋渡し的な役割を果たしています。

まとめ

タイは今や、製造業だけでなくサービス業や小売業など多様な分野で日系企業が活躍する重要市場となっています。今後も消費市場としての成長やインフラ整備の進展を背景に、さらなる日系企業の進出が期待されます。
本記事で紹介した代表企業や業種別の傾向は、タイでのビジネス展開を検討するうえでのヒントになるはずです。

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