2023.08.31タイ就職

【対談】バンコクで働く現地採用20代女性のホンネ!

株式会社Donuts Bangkok Co., Ltd. で、クラウド型勤怠管理システム「ジョブカン」のセールスを担当する岩﨑里菜さん。「タイで働きたい!」という強い思いを胸に、コロナの真っ只中、隔離期間を乗り越えてタイにやってきました。日々カルチャーショックを受けながらタイで働き、成長する20代女性のリアルに迫ります!

※本記事はYouTubeチャンネル【知って繋がるバンコクのビジネスチャンネル〈タイ前線〉】の投稿を基にしております。

プロフィール

岩﨑里菜
株式会社Donuts Bangkok Co., Ltd.のジョブカンセールス担当。浅草出身の江戸っ子女子。26年の経験を持つ『和太鼓』をタイで広めるために脱サラして、来タイ。在タイの日系IT企業、Donuts Bangkok(本社東京、韓国・バンコクにも支社あり)にて、バックオフィス業務DX化ができるJOBCAN勤怠管理(導入累計6万社)システムの営業を務める。全て手書きのメモ運用という自身の仕事方法からDX化を目指して日々奮闘中。

越陽二郎
タイのスタートアップTalentEx代表。3児の父。 1984生、2008東大卒。日本能率協会コンサルティングにて経営戦略コンサルタント→ノボットのKDDI子会社medibaへの売却に伴い、同社の海外戦略部創設に参画、2012年タイ赴任。家族と移住。 2013年TalentExをシンガポール・タイで創業。 タイでデジタル・DX支援を軸に再起中(案件歓迎)。 10年の在タイ・起業経験から、海外に挑戦する人を応援するコミュニティ”サロン・ド・バンコク”通称”コシクロ”にて起業日記配信・交流イベント開催。

タイで働くには勢いも大事だけど、下調べも大事

越:岩﨑さんはタイに来て2年弱で、現在2社目ということですが、1社目で何かあったんですか?

岩﨑:そうですね、何かあったというか、私はコロナの真っ只中で人生を変えたくて、突破しながらタイに来たというタイプでした。良くも悪くも、あまり調べすぎると海外で働くことやタイで住むこと自体に問題が出てくるじゃないですか。なので、敢えてあまり調べないでタイに来ました。早く来れる方法かつ自分の目標や夢に直結できる方法が仕事に近いものであるといいなっていうところを軸に仕事を選んだのですが、あんまり理想は描かないようにはしていたとはいえ、思ってたこととちょっと違って厳しい面が出てきました。たとえばバンコクよりちょっと遠いところに住むことだったり、仕事の休みが友達と合わなかったり、頼れる人が身近にいなかったりなどです。だとしたら一旦生活基盤を改めて、バンコクの市内で住めるようにして、友達との休みも合うようにした方が、自分のワークライフも安定しますし、心の面でもいいかなと思い、現在の会社に転職しました。

越:なるほど。最初来たときにはあまりタイ生活の下調べや会社についてあまり深く検討せずに「えいや!」っていうふうに来ちゃった感じですか?

岩﨑:はい。

越:なるほど。コロナも明けてこれから日本から移住してきたり働きに来たりする方も増えていると思いますが、そういった方に来るときのアドバイスとして言えるのは「よく調べてくださいね」っていうことですね。

岩﨑:そうですね。調べすぎてなかなか来れないっていうのも困るし、勢いは大事なので難しいところですが、20代は時間が限られていると思いますし、ほどよく調べていただければと。私は「20代のうちに経験したいな、早く行きたいな」という気持ちでした。隔離も16泊ありましたけど、コロナで行けないとか言わないで、早く行きたいっていう気持ちでタイに来たので、そういう気持ちがある方はぜひ来ていただきたいです。でも、ちょっと調べた方がいいですね。

越:仕事関係や友人関係でいい人がいれば「ちょっとこういう会社知ってる?」とか「ここに住むのはどう思う?」といったことをヒアリングして、少し調べてから行きましょうということですね。

タイの日系企業といえど、そこにあるのはゆるいタイ文化

越:それでは、現在の会社で実際に働いてみてどうかなっていう「リアル」をちょっと聞ければと思いますが、社内の様子はいかがですか?

岩﨑:うちの会社は社員だけで140人ぐらいいて、割合としてはほぼタイ人の方で、日本人は少ないです。日本にある日系企業では働いたことがあるのですが、タイにある日系企業のイメージとして「ほぼ日本だろうな」と思って入ってきたら、全く違う! いい意味でカルチャーショックですね。これは皆さんに肝に銘じてほしい!

越:そうですね。タイでは大体どこで働くにしても、タイ人スタッフがほとんどの会社っていう場合が多いと思います。それで、予想外だったことは何かありました?

岩﨑:例えば仕事をしていて、16時〜17時くらいになるともうしびれを切らして爆音でクラブミュージック流してる人がいるとか、Happy Birthdayで歌とケーキがあったりとか。「仕事中じゃない?」みたいな(笑)
あとはハロウィンの時期とかでしたらコスプレして歩いている社員がいますね。

越:やっぱりエンタメが多いですよね、タイの会社は。

岩﨑:もう、「遊びながら仕事してる…ん? 仕事しながら遊び? どっちだろう?」と思うときもあります。いや〜、びっくりですね。

 

日本ではなかなか持てない、裁量の大きさ

越:日本人としてタイの日系企業で働いて、想定していなかったことやびっくりしたことなど、仕事面で何か意外だったことはありますか?

岩﨑:日本人が少ない環境で働くというのは、思ったよりやることがたくさんあって「1人の裁量が思ったより大きいな」と感じています。私は2021年10月1日に営業スタッフとして入社しました。「よっしゃ、営業やろう!」と意気込んで、営業として今後やることも説明されていたのでその内容で心得ていたのですが、入社してから「10月の末にセミナーも出るんだよ」と言われ。「入社して1週間ですけど、セミナー私が何をするんですか?」と訊くと「メインスピーカーですよ」って。「メインで!? さすがにメインはないんじゃないですか!?」っていう感じで(笑)
すごいですよね、タイがだからなのか、うちがベンチャーだからなのかわからないですけど、もう肝が強くなりましたね。

越:僕もこの間、タイに来て2週間のとある男性の駐在員の方とお話しした時に「えっ、俺がこの採用決めていいの!?」という状況に出くわしたと伺いました。「だってあなたしか決める人いないし」と言われたと。やっぱりそういった大きな裁量があるというのは、良くも悪くもタイの日本人として働くリアルですよね。責任は負っていかないといけないですが、それが楽しいと思えるんだったらどんどん自分で決められる。それを受け入れていけるかどうかですね。

若手女子でもビジネスや交流会の場に顔を出す機会が多くある

越:営業というお仕事柄、外へ出る機会が多いと思うのですが、社外について何か思ったことはありますか?

岩﨑:そうですね、それについても「うちの会社は裁量権広いんだな」と思ったのが、私はよく交流会などの場に行かせていただくんですけれども、そこに同世代の女子はほとんどいないです。

越:なるほど! そうですね、商工会や日本人会、それ以外にもいろんな交流会や県人会などがありますが、やはりバンコクで働いている方だと男性が多かったり、僕自身30代ですがどっちかというとまだマイノリティ、多分40〜50代以上が多いかと思うので、20代女性だとかなり珍しいですよね。

岩﨑:そんな中で行くので「どうしよう、何を喋ろう?」と。

越:MD職や社長、経営者といった方々はみんな大体年上なところに、当たり前にポンッといるということですね。

岩﨑:はい。行かなければいけないとなると「行くのはいいんだけど、そのあとどうしたらいいかな…」っていうのはありますね。

越:なるほど。非常にコミュニケーション上手で明るい感じに見えて、実は「どうしようかな、ドキドキする」と思っているかもしれないというところを、MD職をやってらっしゃる方でもし若手に遭遇する機会があれば汲み取っていただいて、優しく話しかけていただけると嬉しいなと。きっと岩﨑さんだけじゃなくて、若手で働いてる多くの日本人がそうかなと思うので、そこは皆さんで一緒に支えていけるといいですね。

岩﨑:はい、温かい目で見守っててください。

パーソネルコンサルタントは、タイで現地採用として働きたい日本人の仕事探しをお手伝いしています。

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