2024.03.07タイの文化

マングローブを観に行こう

タイでぜひ観ておきたいものの一つに、マングローブがあります。

日本では沖縄などに行かないと見られないですが、タイでは、バンコクからほんの1時間ほどの場所でも観察できるんです。生態系を守るためのマングローブ植林活動の話はよく聞きますよね。実際に参加できれば一番ですが、小旅行してみるだけでも感動すること間違いなしです。

 

マングローブって?

熱帯や亜熱帯地域の海水と淡水が混じり合う「汽水域」に生える植物をまとめてマングローブといいます。マングローブの語源は、マレー語のmangi-mangi(汽水域に生育する樹木の総称)+英語のgrove(小さな森)。日本では「マングローブ林」と森林全体を指すことも、「マングローブ植物」と樹そのものを指すこともありますが、マングローブという名前の樹があるわけではなく、総称であることを覚えておいてください。タイ語ではパー・チャーイレーン(湿地帯の森)といいます。

 

マングローブの植物

マングローブに生育する植物には、非常に多くの種類があります。さまざまな形の葉や花、実を観るのも楽しいですが、何といっても特徴的なのは根っこ。根の性質には主に4種類がありますが、特に、幹からタコ足状に太い根が広がる支柱根(しちゅうこん)はインパクトがあります。海の波を受けても幹が倒れないよう、しっかりと支えているんですね。マングローブ遊歩道でこの根を眼前にすると、まるでSF映画のエイリアンかロボットのように今にも歩いて来そうに見えます。また、気根(きこん)といって、高い枝から地面に向かって垂れる不思議な根もあります。水没することの多い土壌では酸素が不足しがちになるので、根を地上部に出して酸素を取り入れる工夫をしているのです。こうしたマングローブの植物は二酸化炭素を多く蓄える性質があり、地球温暖化防止の面でも注目されています。

 

マングローブの生きものたち

豊かな森にはたくさんの生きものが集まります。中でも見逃したくないのは、ムツゴロウやトビハゼの仲間。これらはハゼ科の魚ですが、タイには干潟の泥で飛び跳ねる種類も、水中を猛スピードで進む30センチもの巨大トビハゼもいます。水面に大きな頭だけ出して休んでいる姿は、まるでギョロ目の蛙のようで愛敬いっぱい。赤や橙、青の鮮やかな小さな蟹、そしてシオマネキにも出会えます。もちろん、鳥類もたくさん。瑠璃色のカワセミから、空を舞うシラサギ、カモメ、防波堤で羽を乾かす海鵜(ウミウ)、干潟を歩く脚の長い鳥たちなど、バード・ウォッチングにも最高です。

 

バンコク近郊のマングローブ林

東西に海を臨むタイ南部に行けば広大なマングローブ林を観られますが、バンコク近郊のサムットソンクラーム県、サムットプラーカーン県、サムットサーコーン県にもマングローブの保護センターがあり、遊歩道を散策したり、ボートツアーに参加したりできます。

 

マングローブの保護

タイでは、1961年に364000ヘクタールあったマングローブ林が1993年には168700ヘクタールに、すなわち半分以下に激減したという研究があります(注1)。原因はエビ養殖池への転換、製炭材としての伐採、船着場や発電所の建設などです。その後、環境問題への取り組みとして官民による植林が進められるようになりました。現在、日本政府もタイのマングローブ林の再生を支援しており、NGOや民間企業による植林プロジェクトも始動しています。こうした地球全体の環境を守るための活動には、国境を越えてぜひ協力していきたいですね。

 

(注1)https://onumaseminar.com/assets/GraduationPapers/05th/kanzaki.pdf

 

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