2025.05.13タイ就職

【語学力×海外キャリア】語学力だけでは通用しない?タイ就職で本当に求められる力とは(後編)

前回のコラム【語学力×海外キャリア】語学力だけでは通用しない?タイ就職で本当に求められる力とは(前編)では、語学力だけではタイ就職で評価されにくいという現実をお伝えしました。
では、語学を本当に活かすにはどうすればいいのでしょうか?
今回は筆者自身の経験を交えながら、語学を武器にするために必要な“+αの力”について考えていきます。

三言語を操る筆者の実体験:語学だけでは評価されない

筆者は日本で4年間の社会人経験を経て、営業職としてタイの別業界へ転職しました。転職前には、タイ語の読み書きもしっかり学習しました。転職先の職場では、日本人のお客様を相手に営業を行う一方、社内の8割はタイ人で構成されており、タイ人の同僚と協力して業務に取り組む場面も多くありました。

タイ語が話せることでタイ人同僚との会話は円滑でしたが、それによって特別に評価されたり、他の日本人同僚と明確な差がついたわけではありません。タイ語が話せない同僚も、英語を使って良好な関係を築いていました。
また、語学力が仕事の成果に直結するかというと、必ずしもそうではありません。短期的には、タイ語を話せない日本人同僚の方が営業成績を上げていたケースもありました。

この経験から、「何語を話すか」以上に、「どんな言語を使ってでも相手と心を通わせる力(コミュニケーション能力)」「成果を出す力(ビジネススキル)」が重要であることに気づきました。

実際、語学が堪能であっても、タイ人同僚に対して高圧的な態度をとったり、不明確な指示を出すことで信頼を損なうケースもあります。
一方で、語学力に自信がなくても、積極的にコミュニケーションを取り、学ぶ姿勢を持ち続けることで、仕事の成果をあげることは十分に可能です。
タイでの就職においては、語学力以上に、現地で人と協力しながら成果を出すための能力が問われていると実感した経験でした。

それでも語学があると強い理由:タイ就職で語学を活かすには?

では、タイ就職において語学 を「活かす」ことは不可能なのでしょうか?答えはNOです。語学は、あくまで「自分の力を最大限に引き出すためのツール」として、大きな価値があります。
語学ができることで、相手との距離を縮めることができ、意思疎通のスピードや深さも変わります。さらに、言語を学ぶことで、その背景にある文化や価値観への理解も深まり、より相手を尊重したコミュニケーションが可能になります。
語学力は、それ単体で評価される「スキル」ではなく、自分のビジネススキルや人間的魅力を補完・強化する「手段」です。語学を磨くことは無駄にはなりません。むしろ、語学+αの力を育てることで、より広い活躍の場が広がります。

まとめ:語学力と海外キャリアの本質

「語学を活かす仕事をしたい」と考える方にとって、語学力そのものに過度な期待を寄せすぎると、就職活動で思わぬギャップを感じることがあります。また、外国人とうまく働くことが、語学力の高さと比例するわけではない、という現実にも直面することになります。

しかし、語学を「人と協力して成果を出すためのツール」として捉えれば、活かし方は無限に広がります。語学に何を掛け合わせるかで、キャリアの可能性は大きく変わります。
「語学+α」の自分の強みを明確にすることが、“あなた自身”の価値を輝かせる第一歩です。
グローバルな舞台で、自分らしく働く未来を描いていきましょう!

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