2026.06.20
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「すぐに辞める」はただの誤解?タイ人採用で誤解されやすい5つのポイント

「すぐに辞める」はただの誤解?タイ人採用で誤解されやすい5つのポイント

「面接時はとても印象はよく、受け答えも丁寧だったが、採用後まもなく退職してしまった」
「業務説明の際には『できます』と言っていたが、実務に任せてみると想定していたレベルと違っていた」。

タイ人労働者の採用を検討されている、あるいはすでに採用経験のある企業様の中には、このような経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
タイ人採用においては、採用コストや教育コスト、コミュニケーション面の不安から、日本人採用以上に慎重にならざるを得ない側面があるのも事実です。しかし、これまで多くの日本企業とタイ人求職者のマッチングを支援してきた経験から申し上げると、採用がうまくいかない原因の多くは、「能力不足」ではなく、「評価基準のズレ」という点にあります。

本記事では、タイ人採用で誤解されやすい「5つのポイント」を取り上げ、その背景にある文化や価値観を調整しながら、日本企業がタイ人材と長く活躍してもらうためのマネジメントを解説します。

誤解1:転職回数が多い=忍耐力がない人材?

日本では今もなお「石の上にも三年」という価値観が根強く、履歴書に短期間で複数社の職歴が並んでいると、不安を感じる企業様も多いでしょう。

一方で、タイでは、転職は必ずしもネガティブな行動ではなく、キャリアアップのための前向きな選択として一般的に受け止められています。特に成長意欲の高いタイ人材ほど、自身の成長機会を見極め、「ここではこれ以上の成長が難しい」と判断すれば、次のステージへ進む決断をします。

画像出典:キャリアアップ研修を実施するメリットや注意点とは?支給される助成金の条件についても解説      (https://schoo.jp/biz/column/678)

採用のポイント

転職回数だけで判断するのではなく、面接では「なぜ辞めたのか」の代わりに、「次の職場で何を実現したかったのか」といった目的や判断軸を確認してご覧ください。その答えに成長意欲や目的意識が見える人材は、その本質が見えやすくなります。

出典:「何回も転職したいわけではない」日系企業で働くタイ人従業員に「ホンネ」を聞いてみた編集部より
   (https://hrnote.jp/contents/honnetalk-5/

   タイ人従業員が長く勤める会社 10の条件
   (https://mediator.co.th/mnl_20180910/

誤解2:「できます」と言ったのに、実はできない?

「Excelは使えますか?」

「はい、できます!」

そう聞いて安心していたのに、実務を任せると想定とギャップがあるというような経験はありませんか? これは意図的に嘘をついているわけではありません。

日本人の場合は「自信を持ってできる」状態を「できます」と表現する傾向があります。一方、タイ人の「できます」は、「基本操作を知っている」「見たことがある」、あるいは「今は完璧ではなくても、努力すれば対応できる」という意欲の表れであることも多いのです。 彼らにとって、面接で「できません」と言うことは、チャンスを自ら捨てることと同じ。だからこそ、精一杯の前向きな返事をしてくれているのです。

画像出典:プロが教える!インタビュー記事の作り方と制作テクニック      (https://www.ark-gr.co.jp/business_blog/interview-tips/)

出典:タイ人の「面接のウソ」は見抜けるか?
   (https://th-biz.com/asian-identity-column-005/

採用のポイント

「できますか?(Yes/No)」で答えさせる質問よりも、 「前の職場では、具体的にどのようなExcel業務を担当していましたか?」「Excel関数を使った経験はありますか?」と、具体的な経験やプロセスを深掘りする質問を行うことで、ミスマッチを大きく減らすことができます。

誤解3:「マイペンライ」=責任感がない?

画像出典:タイ語、マイペンライの意味とは?タイの文化と共に学ぶ使い方・シチュエーションガイド      (https://sss-education.com/blog/detail/20241012/)

出典:タイ語、マイペンライの意味とは?タイの文化と共に学ぶ使い方・シチュエーションガイド
   (https://sss-education.com/blog/detail/2024101

タイ語の「マイペンライ(気にしない、大丈夫)」という言葉を、「いい加減」「反省していない」と捉えるのは少しもったいない誤解です。「マイペンライ」は時として無責任に聞こえる場合もあるかもしれませんが、多くの場合は「起きてしまったことを悔やみ続けるより、次にどう改善するかを考えよう」という前向きで現実的な思考や、場の雰囲気を悪化させないための配慮を表しています。

タイ社会では、人前で感情的に叱責したり、過度に落ち込んだりする姿勢は、人間関係を損なう行為と受け取られることもあります。

 

採用のポイント

ミスが発生した際に感情的に叱責するのではなく、「次に同じことを起こさないために何ができるか」を一緒に考える姿勢を示すことで、改善意識は十分に引き出せます。

誤解4:給料さえ良ければ、定着する?

出典:データから見る、タイの労働市場|タイ人従業員は会社に「安定」や「成長」を求めている?
   (https://hrnote.jp/contents/190326-labormarketdata/

給与はもちろん重要な要素ですが、タイ人材が職場選びと同じくらい、あるいはそれ以上に重視しているのが、「人間関係」と「職場の雰囲気」です。

タイ人は「どの会社」よりも、「誰と働くか」「どんな上司のもとで働くか」を重視する傾向があり、定着率に大きく影響します。日常のコミュニケーションや、相談しやすい環境が整っているかどうかは、給与以上に評価されることも珍しくありません。

 

採用のポイント

採用面接では条件面だけでなく、職場の雰囲気や上司・同僚との関係性、日常の働き方を具体的に伝えることが、長期雇用につながります。

誤解5:質問がない=理解している?

業務説明の後に「質問はありますか?」と聞いても返答がない場合、日本人にとっては「理解している」と受け取りがちですが、タイ人の場合は必ずしもそうではありません。

その背景には「グレンチャイ(遠慮・配慮)」という文化があります。質問をすることで、「説明が分かりにくかった」と相手に思わせてしまうのではないかと気遣っている場合が多いのです。

 

採用のポイント

「質問はありますか?」ではなく、「少し難しく感じた部分はありませんか」と、答えやすい問いかけを行うことが重要です。話しやすい雰囲気を作れば、彼らは積極的にコミュニケーションを取ってくれます。

出典:【タイ クレンチャイ 意味】タイ人同僚が助けを求めない理由とは?日本人が知るべき文化の核心
   (https://chiangrai-u.org/blog/1333/

まとめ

本記事で紹介した5つの誤解に共通しているのは、表面的な行動の裏にあるポジティブな動機です。評価の軸を日本的な「当たり前」だけに限定せず、少し掛け替えるだけで、タイ人材は協調性が高く、信頼関係を大切にする非常に心強いパートナーになります。

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