2023.08.03タイの文化

タイの季節を満喫しよう

タイの季節は三季です。暑い、少し暑い、すごく暑いの3つ……というのは東南アジア共通のジョークですが、実際に暮らしてみると、季節折々の花や果物、過ごし方があり、さまざまに楽しめることがわかります。また、地方によっても気候が違いますから、旅先を選ぶときにも季節のことを知っていた方がいいですね。単に「暑い」と思うのではなく、大自然の移ろいを敏感にキャッチすれば、日々の驚きと発見が倍増すること間違いありません。

毎年の季節の変わり目は、気象局により発表されます。つまり、日本の梅雨入り・梅雨明けのように、年によって暑季入りや雨季入りの日が早かったり遅かったりします。

【暑季】2月中旬〜5月中旬

猛暑の季節で、地域によっては気温が40度を超えることも。ソンクラーン(タイ正月)の4月13〜15日頃がピーク。

暑季は花々の季節です。その代表は、タイ国花のラーチャプルック(ゴールデンシャワー)。大樹いっぱいに黄の花房が揺れ、真夏の太陽を跳ね返すように輝きます。タイ正月の前後に見頃を迎える花の王者。5月くらいになると、今度は火焔樹(鳳凰木)の真っ赤な花が一斉に咲き誇ります。その他、近年人気なのがチョムプーパンティップ(ターベーブーヤー)。通称「タイ桜」といいますが、花の色は桜そっくりです。

完熟マンゴーも暑季が旬。有名なタイのスイーツ「カオニャオ・マムアン(もち米マンゴー)」は、ぜひこの季節に。ソムオー(ザボン)は一年中ありますが、4月が最も甘くなります。

タイ国花のラーチャプルック(ゴールデンシャワー)

通称「タイ桜」チョムプーパンティップ(ターベーブーヤー)

【雨季】5月中旬〜10月中旬

スコールの季節。昔はドラム缶をひっくり返したような豪雨がよくありましたが、近年は気候変動で降り方が変わっています。昔のスコールは、ものすごい風雨で傘など役に立たないものでした。その代わり、ちょっと軒先で雨宿りをしていれば、すぐ青空が広がって日が差します。今の雨はしとしと長く降ることもありますから、雨季は傘を持ち歩いた方が無難です。
雨季は果物が豊富に出回ります。ドリアン、ランブータン、マンゴスチン、7月過ぎになるとライチーや龍眼も。市場や露店で量り売りされているものはびっくりするくらい安いですよ。ノーイナー(釈迦頭)やローンコーン(ランサット)など日本では見られない果物もこの季節に味わってみて下さい。
トカゲや蛇といった爬虫類が活発になるのも雨季。ミズオオトカゲはルムピニー公園やゴルフ場でよく見られますが、運河を泳いで移動し、民家に出没することもあるので要注意。普通はトカゲの方が人間に驚いてすぐ逃げますが、万一噛みつかれたら大怪我になります。蛇は、タイには非常に多くの種が生息し、猛毒の種類もいますので、見つけたら業者を呼んで捕獲してもらいます。
タイも稲作の国ですから、雨季になると田植えが行われ、地方では青田の風景が見られるようになります。程よい降雨に恵まれるよう、5月には豊作を祈る王室行事として「始耕祭(プーチャモンコン)」が執り行われます。

 

【寒季】10月中旬〜2月中旬

一年で最も涼しく、雨も少ないので旅行には嬉しい季節です。この季節に人気の旅先は、北部の山々。チェンマイ県、チェンラーイ県、メーホンソーン県、ナーン県などに観光地やリゾートがたくさんあります。ちなみに、タイの最高峰はチェンマイ県のドーイ・インタノン(2,565 m)。山頂付近では、気温が零度近くに下がり、霜が降りることもあります。早起きして雲海を眺めたり、山岳民族の村を観光したり、茶の段々畑や苺農園を見学したり、都会では味わえない開放感を満喫できます。年末年始などは非常に混み合いますので、予約はお早めに。
また、10年に1度くらいですが、バンコクでもマフラーが欲しくなるような寒さになることがあります。例年でも、カウントダウンの夜などに屋外パーティや花火見物をしているとかなり寒いです。タイ人の中には、毛糸のセーターなのに足元はサンダルという日本人が見たら笑ってしまうような格好の人もよくいますが、ご愛嬌ですね。

以上がタイの三季ですが、これとは別に「乾季」と「雨季」の二季に分ける場合もあります(乾季は、寒季と暑季をまとめたもの)。降水量が重要なファクターとなる農業や林業などの分野でこの分類法が使用されます。
さらに、タイ南部は他の地方と異なり、暑季と雨季の二季しかありません。南部は「一日に三季の全てがやってくる」ともいわれ、朝晩が寒かったり、しとしと雨が降り続いたりする日が多いです。観光のベストシーズンは、東岸(タイ湾側)は5〜9月、西岸(アンダマン海側)は11〜4月となります。美しい珊瑚礁に恵まれた南部の海は、スピードボートでの島めぐり、ダイビングやシュノーケリングなどレジャーのメッカですね。澄んだマリンブルーの大海原を満喫するなら、良いシーズンを選んで行くのがおすすめです。

チェンマイ県のドーイ・インタノン

アンダマン海

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